IFD・OCO・IFO注文の違いとは?仕組みと損切りを先に決める考え方

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IFD・OCO・IFO注文の違いとは?仕組みと損切りを先に決める考え方

IFD・OCO・IFO注文の違いは、「どの注文が、どのタイミングで有効になり、どの注文が取り消されるか」です。IFDは新規注文が約定したら決済注文が有効になる注文、OCOは2つの注文のどちらかが約定したらもう一方が取り消される注文、IFOはその2つを組み合わせ、新規注文の約定後に利確と損切りの2つの決済注文が有効になる注文です。使う前に、損切り位置と許容できる損失額を先に決め、その損切り幅から取引数量を計算しておくことが、複合注文を資金管理に役立てる出発点になります。

  • IFD・OCO・IFO注文それぞれの仕組みと違い
  • 片方の注文が約定したとき、もう片方の注文がどうなるか
  • 損切りを先に決めて注文に組み込む意味と、使うときの注意点

この記事の前提

複合注文の名称、有効期限の選び方、注文できる条件などの仕様はFX会社ごとに異なります。この記事は仕組みの一般的な説明であり、特定の通貨ペア・売買タイミング・手法や、特定の利確幅・損切り幅を推奨するものではありません。実際に使う前には、利用しているFX会社の取引説明書や注文方法の説明を必ず確認してください。


IFD・OCO・IFO注文とは?3つの複合注文の基本

3つとも、成行・指値・逆指値といった基本の注文を「条件つきで組み合わせる」複合注文です。成行は今のレートで注文する方法、指値は今より有利なレートを指定する方法、逆指値は今より不利なレートを指定する方法で、損切りには主に逆指値が使われます。複合注文は、これらを「約定したら次を有効にする」「どちらかが約定したらもう一方を取り消す」というルールでつないだものと考えると整理しやすくなります。

各注文の定義は、たとえば外為どっとコムのよくある質問「IFD注文」「OCO注文」「IFO注文」とは何ですか?でも説明されています。

IFD注文(イフダン):新規注文が約定したら決済注文が有効になる

IFD注文は「If Done」の略で、新規注文と、その新規注文が約定したときに初めて有効になる決済注文を、セットで出しておく注文です。決済注文は1つだけで、利確用の指値か、損切り用の逆指値のどちらかを設定します。

新規注文が約定するまでは、決済注文は待機している状態です。まだ保有していないポジションを決済する注文が先に動くことはありません。

OCO注文(オーシーオー):どちらかが約定したらもう一方が取り消される

OCO注文は「One Cancels the Other」の略で、2つの注文を同時に出しておき、どちらか一方が約定したら、もう一方が取り消される注文です。すでに保有しているポジションに対して「利確の指値」と「損切りの逆指値」を同時に置く使い方がよく知られていますが、新規注文で使える業者もあります。

IFO注文(アイエフオー):IFDとOCOの組み合わせ

IFO注文は、IFD注文とOCO注文を組み合わせた注文です。新規注文が約定すると、利確の指値と損切りの逆指値の2つの決済注文が有効になり、その2つはOCOの関係になります。つまり、どちらかの決済注文が約定したら、残った決済注文は取り消されます。

💡 たとえるなら「出発前に決める帰りの2つのルート」

IFOは、出発(新規注文の約定)が決まった時点で、「目的地に着いたら帰る」ルート(利確)と「天候が崩れたら引き返す」ルート(損切り)の2つが同時に有効になり、どちらか一方を使えばもう一方は不要になる計画に似ています。ただし、相場では決めた地点ちょうどで引き返せるとは限らず、急な値動きでは想定より不利な地点で決済されることがある点が、このたとえとの違いです。

IFD・OCO・IFO注文の違いを比較

3つの違いは、「注文の数」と「有効になる・取り消されるタイミング」で比べると分かりやすくなります。次の表は一般的な仕組みを整理したもので、実際の仕様は業者ごとに確認が必要です。

注文出す注文の組み合わせ次の注文が有効になるタイミング取り消しが起きるタイミング
IFD新規注文1つ+決済注文1つ新規注文が約定したとき、決済注文が有効になるOCOのような自動取り消しの組み合わせはない
OCO注文2つ(例:利確の指値+損切りの逆指値)2つとも最初から有効どちらかが約定したとき、もう一方が取り消される
IFO新規注文1つ+決済注文2つ(利確・損切り)新規注文が約定したとき、2つの決済注文が有効になる決済注文のどちらかが約定したとき、もう一方が取り消される

表から分かるとおり、エントリーと同時に損切りまで組み込めるのはIFD(損切りの逆指値を決済注文にした場合)とIFOです。IFDで利確の指値だけを入れた場合は、損切りの注文が入っていない状態になる点に注意してください。

「IFD」と「IFO」はどちらを選ぶかで損切りの有無が変わる

IFDの決済注文は1つだけなので、利確と損切りのどちらを入れるかを自分で選びます。損切りを先に決める目的で使うなら、IFDでは決済注文を損切りの逆指値にするか、利確と損切りの両方を置けるIFOを使う、という考え方になります。

IFOは業者によって「IFDOCO」「IFD-OCO」とも呼ばれる

IFO注文の呼び方は業者によって異なり、「IFDOCO注文」「IFD-OCO注文」などの名称で提供されている場合があります。名称が違っても、新規注文の約定後に2つの決済注文がOCOの関係で有効になるという基本の考え方は共通しています。ただし、細かな仕様は名称だけでは判断せず、利用する業者の説明で確認してください。

注文が有効になり取り消されるまでの流れ

IFO注文を例にすると、注文は「新規注文の待機」「決済注文2つの待機」「どちらかの決済」という順番で進みます。流れを把握しておくと、「注文が残っているのか、もう消えているのか」を取り違えにくくなります。

IFO注文の流れ(架空のレートによる例)

次の例は仕組みを説明するための架空の数値で、売買の目安ではありません。現在のレートが150.20円のときに、150.00円の新規買い指値、利確150.50円、損切り149.50円のIFO注文を出したとします。

  1. IFO注文を発注する。この時点で待機しているのは新規買い注文(150.00円)だけで、決済注文2つはまだ有効ではありません。
  2. レートが150.00円まで下がり、新規買い注文が約定する。ここで買いポジションを保有します。
  3. 新規注文の約定と同時に、利確の売り指値(150.50円)と損切りの売り逆指値(149.50円)が有効になります。
  4. レートが上がって利確の指値が約定した場合は、損切りの逆指値が取り消されます。
  5. レートが下がって損切りの逆指値が約定した場合は、利確の指値が取り消されます。
  6. どちらかが約定した時点で、この一連の注文は完了し、ポジションもなくなります。

新規注文が約定しなかったとき

新規注文が約定しないまま有効期限を迎えた場合、決済注文も有効にならないまま終わるのが一般的な扱いです。たとえばSBI FXトレードのよくある質問「IFDOCO注文」では、有効期限内に新規注文が約定しない場合は注文が取消となる旨が説明されています。有効期限の選択肢(当日、週末までなど)も業者ごとに異なります。

決済注文の片方が約定したとき

IFOやOCOでは、片方の決済注文が約定すると、もう片方は取り消されます。そのため、決済後に同じ注文が残ってしまい、意図しない新しいポジションができるという事態を防ぐ仕組みになっています。一方で、IFDやOCOを別々に出したり、手動で決済したりした場合に、残った注文がどう扱われるかは業者や操作方法によって異なるため、決済後は注文一覧で未約定の注文が残っていないかを確認しましょう。

複合注文で損切りを先に決めると何がよいのか

損切りを先に決めて注文に組み込むと、「1回の取引でいくらまで損失を受け入れるか」をエントリー前に数字で固定できます。これが資金管理の面での最大の利点です。ただし、次の章で説明するとおり、決めた金額で必ず損失が止まるという保証ではありません。

エントリー前に許容損失と数量を結びつけられる

損切り位置が決まると、「損切り幅 × 取引数量」でおおよその想定損失額が計算できます。逆にいえば、許容損失額と損切り幅を先に決めれば、そこから取引数量を逆算できます。

たとえば、架空の条件として、許容損失を1万円、米ドル/円で損切り幅を50pips(0.50円)とした場合、取引数量は次のように計算します。

  • 1万通貨あたりの想定損失:0.50円 × 10,000通貨 = 5,000円
  • 許容損失1万円に収まる数量:10,000円 ÷ 0.50円 = 20,000通貨(2万通貨)

この数値はあくまで計算方法を示す架空の例で、特定の損切り幅や数量を推奨するものではありません。実際の計算では、スプレッドや約定のずれも考慮が必要です。自分の条件で試算したい場合は、FXポジションサイズ計算機で許容リスクと損切り幅から数量を計算できます。

利確と損切りの位置関係を注文前に確認できる

IFOでは利確と損切りを同時に決めるため、「利確幅と損切り幅の比率」と「その比率で損益がとんとんになる勝率」を注文前に確認できます。たとえば架空の例で、利確幅100pips・損切り幅50pipsなら、手数料やスプレッドを考えない単純計算で、損益分岐となる勝率は 50 ÷(100+50)≒ 33.3% です。

この比率が良い悪いという話ではなく、「自分が置いた位置関係が、どの程度の勝率を前提にしているか」を知るための計算です。レートやpipsから確認したい場合はFXリスクリワード計算機が使えます。

判断をエントリー前に済ませ、その場の感情で変えにくくする

含み損が出てから損切り位置を考えると、「もう少し待てば戻るかもしれない」という気持ちで損切りを先送りしがちです。複合注文で損切りを先に入れておくと、判断を冷静なうちに済ませることにつながります。ただし、有効になった損切り注文を後から取り消したり、不利な方向へずらしたりできる仕様であれば、その効果は失われます。注文を出した後に損切り位置を広げないことも、自分のルールとして決めておくことが大切です。

複合注文を使うときの注意点

複合注文は損切りを先に決めるための道具であり、損失を一定額で確実に止める仕組みではありません。特に、逆指値の約定価格、有効期限、業者ごとの仕様の3点は、使う前に確認しておきましょう。

⚠️ 複合注文を入れても損失が限定されるとは限りません

損切りに使う逆指値注文は、相場が急変したときや、週明けの窓開けなどでレートが飛んだときに、指定したレートより不利な価格で約定することがあります(スリッページ)。その場合、想定していた許容損失を超える損失が出る可能性があります。また、金融先物取引業協会の「FX取引に係る主なリスク」でも説明されているとおり、急激な相場変動時には預けた証拠金以上の損失が発生することがあります。複合注文を入れたからといって、取引画面を長期間確認しなくてよいことにはなりません。

逆指値はスリッページで不利な価格になることがある

指値注文は原則として指定したレートで約定すると案内している業者がある一方で、逆指値注文は指定レートに達した後の配信レートで約定するため、価格が急に動くとずれが生じることがあります。たとえばDMM FXのよくあるご質問「指値/逆指値にスリッページはありますか?」では、逆指値注文は相場変動によってスリッページが生じる可能性があり、想定以上の損失が生じる場合がある旨が案内されています。約定の扱いは業者によって異なるため、利用する業者の説明を確認してください。

有効期限が切れると注文は残らない

複合注文には有効期限があり、当日限り、週末まで、無期限などの選択肢は業者ごとに異なります。有効期限が切れると、待機していた注文は無効になります。ポジションを保有したまま決済注文の期限が切れると、損切りの注文がない状態になることがあるため、期限と注文の残り状況は定期的に確認しましょう。

名称・注文条件・約定の扱いは業者ごとに違う

名称(IFO、IFDOCO、IFD-OCOなど)だけでなく、指定できるレートの範囲、一部だけ約定した場合の扱い、口座の設定による注文の取り消し条件なども業者によって異なります。たとえば、口座の設定内容によっては決済注文が自動で取り消される場合があると案内している業者もあります。こうした細かな仕様は、利用する業者の取引説明書や注文方法の説明で確認してください。

  • 複合注文の名称と、自分が使いたい組み合わせ(IFD・OCO・IFO)に対応しているか
  • 有効期限の選択肢と、期限切れ後に注文がどうなるか
  • 逆指値の約定の扱い(スリッページが生じるか)
  • 一部約定や口座設定による注文取り消しの扱い
  • 決済後に不要な注文が残らないか、注文一覧で確認する方法

操作に慣れていない段階では、実際の資金を使う前にデモ口座で注文の出し方と取り消しの動きを確かめておくと安心です。注文操作の練習方法はFXデモトレード注文練習|成行・指値・損切りドリルも参考にしてください。

よくある質問(FAQ)

IFD・OCO・IFOのうち、エントリーと同時に損切りを置けるのはどれですか?

IFDで決済注文を損切りの逆指値にした場合と、IFOの場合です。IFDは決済注文が1つだけなので、利確の指値を選ぶと損切りの注文は入りません。利確と損切りの両方を新規注文と同時に置きたい場合は、IFO(業者によってはIFDOCO、IFD-OCOと呼ばれます)を使う形になります。

OCO注文は新規注文でも使えますか?

業者によっては新規注文でも使えます。保有ポジションの利確と損切りを同時に置く使い方が一般的ですが、新規注文と決済注文のどちらで使えるかは業者の仕様によって異なるため、利用している業者の説明で確認してください。

IFO注文の新規注文が約定しなかった場合、決済注文はどうなりますか?

一般に、新規注文が約定しなければ決済注文は有効にならず、有効期限を迎えると注文全体が無効になります。有効期限の選択肢や期限切れ後の扱いは業者ごとに異なるため、事前に確認しておきましょう。

IFO注文を入れておけば、損失は決めた金額までに収まりますか?

収まるとは限りません。損切りの逆指値は、相場の急変や週明けの窓開けなどで指定レートより不利な価格で約定することがあり、想定した許容損失を超える場合があります。また、急激な相場変動時には預けた証拠金以上の損失が発生することもあります。

損切り幅は何pipsにすればよいですか?

特定の幅に正解はなく、この記事でも推奨はしていません。損切り幅は、どこまで逆行したら取引の前提が崩れたと判断するかという自分のルールで決め、その幅と許容損失額から取引数量を計算する、という順番で考えるのが資金管理の基本です。

まとめ

IFDは「新規注文が約定したら決済注文が有効になる」注文、OCOは「2つの注文のどちらかが約定したらもう一方が取り消される」注文、IFOはその組み合わせで、新規注文の約定後に利確と損切りの2つの決済注文が有効になる注文です。

  • 違いの見方:注文の数と、有効になる・取り消されるタイミングで比べる
  • 損切りを先に決める意味:許容損失と損切り幅から取引数量を逆算し、判断をエントリー前に済ませられる
  • 計算の確認:数量はポジションサイズ、利確と損切りの位置関係はリスクリワードで確認する
  • 注意点:逆指値はスリッページで不利な価格になることがあり、損失が限定されると保証されるわけではない
  • 仕様の確認:名称、有効期限、一部約定や取り消しの扱いは業者ごとに異なる

複合注文を使う前に、まず許容損失額と損切り位置を決め、計算機で取引数量と利確・損切りの位置関係を確認してから、利用する業者の注文仕様を確かめましょう。

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