FX会社の年間損益報告書を用意したものの、国税庁の確定申告書等作成コーナーやe-Taxで「FXをどこに入力すればいいのか」が分からず、手が止まっていませんか。
- 国内FXの損益をe-Taxでどこに入力するか
- 「先物取引に係る雑所得等」という項目名の意味
- 年間損益報告書を見ながら入力するときの注意点
- FX会社の年間損益報告書は用意したが、e-Taxの入力場所が分からない方
- 紙ではなく、確定申告書等作成コーナーからオンラインで申告したい方
- 給与所得があり、国内FXの利益や損失もあわせて申告したい方
本記事では、e-Taxで国内FXの確定申告をするときの入力場所を、国税庁の公式情報に沿って整理します。税務判断や節税テクニックではなく、初心者が迷いやすい「どの項目を選ぶのか」「入力前に何を確認するのか」を中心に解説します。
注:この記事は、国内FXの一般的なe-Tax入力場所を理解するための情報です。個別の申告可否、経費の判断、損失繰越の適用可否などは、国税庁の最新情報や税務署、税理士に確認してください。e-Taxや確定申告書等作成コーナーの画面名は年度によって変わる可能性があります。
最初に結論
国税庁の確定申告書等作成コーナーでは、外国為替証拠金取引、つまりFXによる収入は、「申告する所得の選択等」画面で「先物取引」を選び、「収入・所得の入力」画面の「先物取引に係る雑所得等」から入力します。
e-Taxで国内FXを入力する場所は「先物取引に係る雑所得等」
国内FXの確定申告で最初に迷いやすいのが、「e-Taxの画面上にFXという項目が見当たらない」という点です。
国税庁の令和7年分「確定申告書等作成コーナー」のFAQでは、外国為替証拠金取引(FX)による収入について、次のように案内されています。
FXによる収入は、「申告する所得の選択等」画面で「先物取引」を選択し、「収入・所得の入力」画面の「先物取引に係る雑所得等」から入力します。
最新の案内は、国税庁の確定申告書等作成コーナーFAQ「外国為替証拠金取引(FX)による収入がある場合」で確認できます。
「FX」という項目名で探さないのがポイント
作成コーナーでは、必ずしも「FX」という名前の入力欄を探すわけではありません。国内FXは、税務上は「先物取引に係る雑所得等」という区分で扱われます。
そのため、画面上で「FX」という文字が見つからなくても、すぐに間違いとは限りません。国税庁の案内に沿って、「先物取引」や「先物取引に係る雑所得等」という項目名を探すのが基本です。
国内FXは申告分離課税の対象として扱われる
国税庁タックスアンサー No.1521では、平成24年1月1日以後に行われる外国為替証拠金取引(FX)の差金等決済による差益は、他の所得と区分し、「先物取引に係る雑所得等」として申告分離課税の対象になると説明されています。
詳しくは、国税庁のタックスアンサー No.1521「外国為替証拠金取引(FX)の課税関係」を確認してください。
この記事で扱うのは国内FXの一般的な入力場所
この記事では、国内のFX会社で取引した一般的な国内FXを前提にしています。
海外FX、暗号資産FX、金融商品取引業者以外との特殊な取引、法人での取引などは、扱いが異なる可能性があります。この記事の内容だけで判断せず、国税庁の最新情報や税務署、税理士に確認してください。
入力前に準備する書類と確認しておきたい数字
入力場所が分かっても、手元の数字が整理できていないと、作成コーナーで迷いやすくなります。まずは、入力前に必要な資料をそろえておきましょう。
- FX会社の年間損益報告書
- 給与所得がある方は源泉徴収票
- 控除証明書や医療費控除に関する資料
- マイナンバーカード、または本人確認に必要な情報
- 前年から繰り越した損失がある場合は、前年以前の申告書控え
FX会社の年間損益報告書を用意する
国内FXの入力で中心になるのは、FX会社が発行する年間損益報告書です。多くの場合、FX会社の取引画面や会員ページからダウンロードできます。
年間損益報告書には、取引による損益、スワップ損益、手数料など、申告時に確認すべき情報がまとめられています。ただし、書式や欄名はFX会社によって異なります。
そのため、この記事では「この欄をそのまま入力してください」と会社別に断定するのではなく、各FX会社の年間損益報告書の説明と、国税庁の入力画面を照らし合わせて確認するという考え方で整理します。
給与所得者は源泉徴収票も準備する
会社員やパート・アルバイトなどで給与所得がある方は、FXの損益だけでなく、給与所得も確定申告書に入力します。
給与所得の入力には、勤務先から発行される源泉徴収票が必要です。給与収入、源泉徴収税額、社会保険料、生命保険料控除などの情報を、作成コーナーの案内に沿って入力します。
FXの入力場所だけを探していると、給与所得や控除の入力を後回しにしてしまうことがあります。最終的な申告書は全体で整える必要があるため、FX以外の資料も手元に置いておきましょう。
控除証明書・本人確認・マイナンバー関連も確認する
e-Taxで送信する場合は、申告内容だけでなく、本人確認や送信方法の準備も必要です。
マイナンバーカード方式で送信する場合は、マイナンバーカード、利用者証明用電子証明書の暗証番号、署名用電子証明書の暗証番号、対応スマートフォンやICカードリーダライタなどが関係することがあります。
送信方法や必要な準備は年度や利用環境によって変わる可能性があります。国税庁の確定申告書等の作成に関する案内で、最新情報を確認してください。
注意
この記事では入力場所の理解を目的にしています。控除の適用可否や経費の判断など、税額に影響する個別判断は、国税庁の公式情報や税務署、税理士に確認してください。
確定申告書等作成コーナーで国内FXを入力する流れ
ここでは、国内FXの入力場所にたどり着くまでの大まかな流れを整理します。実際の画面名や表示順は年度によって変わる可能性があるため、細かいボタン名よりも「どの区分を選ぶのか」を押さえてください。
- 国税庁の確定申告書等作成コーナーを開く
- 所得税の申告書作成を開始する
- 給与所得など、該当する所得を入力する
- 「申告する所得の選択等」画面で「先物取引」を選ぶ
- 「収入・所得の入力」画面で「先物取引に係る雑所得等」を開く
- 年間損益報告書の内容を確認しながら入力する
- 申告書の確認画面やPDFで入力内容を確認する
申告書作成を開始し、所得の種類を選択する
確定申告書等作成コーナーでは、最初に申告する年分や申告書の種類を選び、所得税の申告書作成を進めます。
給与所得がある方は、源泉徴収票を見ながら給与所得を入力します。医療費控除、生命保険料控除、ふるさと納税などがある場合も、該当する画面で入力します。
国内FXは、給与所得とは別の区分で入力します。給与所得の入力画面にFXの数字を入れるわけではありません。
「先物取引」を選び、収入・所得の入力へ進む
国内FXの入力で重要なのは、国税庁FAQにある通り、「先物取引」を選ぶことです。
その後、「収入・所得の入力」画面に進み、「先物取引に係る雑所得等」の項目から入力します。
| 探す項目 | 意味 | 確認する資料 |
|---|---|---|
| 先物取引 | 国内FXを入力するために選ぶ所得区分 | 国税庁FAQ |
| 先物取引に係る雑所得等 | 国内FXの損益を入力する項目 | 年間損益報告書 |
| 給与所得 | 勤務先からの給与を入力する項目 | 源泉徴収票 |
「FX」という項目名だけを探すと見落としやすいため、「先物取引」「先物取引に係る雑所得等」という名称で探してください。
画面名が変わる可能性があるため公式ページを確認する
e-Taxや確定申告書等作成コーナーの画面構成は、年分や改修によって変わる可能性があります。
そのため、記事のスクリーンショットや個人ブログの手順だけに頼らず、最終的には国税庁の最新ページで確認することが大切です。
特に確定申告期は、国税庁の特集ページやFAQが更新されることがあります。入力前に、国税庁の確定申告書等作成コーナーから最新の画面を確認してください。
年間損益報告書の数字を入力するときの注意点
年間損益報告書は、FX会社ごとに表示形式が異なります。見慣れない項目名が並んでいると、どの数字を入力すべきか迷いやすい部分です。
複数のFX会社を使っている場合は合計額を確認する
複数の国内FX会社を使っている場合、1社分だけを見て入力すると、申告内容に漏れが出る可能性があります。
まずは、利用しているFX会社を一覧にし、それぞれの年間損益報告書を取得します。そのうえで、取引損益やスワップ損益など、申告に必要な数字を確認します。
- 利用している国内FX会社をすべて書き出す
- 各社の年間損益報告書を取得する
- 利益が出た口座だけでなく、損失が出た口座も確認する
- 同じ年分の報告書かどうかを確認する
- 入力後、申告書の確認画面で金額の反映を確認する
損益・スワップ・手数料の扱いを混同しない
FXの年間損益報告書には、為替差益や差損だけでなく、スワップ損益、取引手数料などが表示されることがあります。
ただし、どの項目がどのように集計されているかは、FX会社の書式によって異なります。たとえば、スワップ損益が合計損益に含まれている形式もあれば、別欄で表示されている形式もあります。
そのため、入力前にFX会社の年間損益報告書の説明ページやヘルプを確認し、合計損益の意味を把握しておくことが大切です。
利益損失計算機は申告書の代わりではない
取引ごとの損益を自分で確認したい場合は、FXの損益を自分で確認したい場合は、利益損失計算機も参考にできます。
ただし、計算機はあくまで損益の仕組みを理解するための補助です。確定申告書等作成コーナーに入力する正式な金額は、FX会社の年間損益報告書や国税庁の入力画面を確認して判断してください。
注意
利益損失計算機で表示された結果を、そのまま申告書の数字として扱うことは避けてください。申告では、対象年分、取引口座、年間損益報告書の内容、国税庁の入力画面を確認する必要があります。
給与所得者・損失がある人が確認したいポイント
国内FXの入力場所が分かっても、給与所得がある場合や損失が出ている場合は、追加で確認したい点があります。
給与所得は源泉徴収票に沿って入力する
会社員の場合、給与所得は源泉徴収票を見ながら入力します。国内FXの損益は、給与所得の中に含めるのではなく、「先物取引に係る雑所得等」として別に入力します。
作成コーナーでは、入力した内容に基づいて申告書が作成されます。給与所得、控除、FXの損益をそれぞれ正しい場所に入力することが大切です。
FXの基本用語が分かりにくい場合は、先にFXの基本用語を確認したい方はこちらも参考にしてください。
FXの損失は他の所得と自由に相殺できない
国税庁タックスアンサー No.1521では、FXの差金決済による差損が生じた場合、他の「先物取引に係る雑所得等」との損益通算は可能ですが、「先物取引に係る雑所得等」以外の所得との損益通算はできないと説明されています。
つまり、国内FXで損失が出たからといって、給与所得などと自由に相殺できるわけではありません。
この点は誤解しやすいため、損失がある場合は国税庁のタックスアンサー No.1522「先物取引に係る雑所得等の課税の特例」も確認してください。
損失繰越を使う場合は継続申告が重要
国税庁タックスアンサー No.1523では、「先物取引に係る雑所得等」の金額の計算上生じた損失について、一定の方法により翌年以後3年間にわたり繰り越せる制度が説明されています。
ただし、損失繰越は、単に損失額を覚えておけばよいというものではありません。申告書付表や計算明細書など、所定の書類や継続した申告が関係します。
損失繰越を検討する場合は、国税庁のタックスアンサー No.1523「先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除」を確認し、不明点があれば税務署や税理士に相談してください。
送信前に確認するチェックリスト
e-Taxは入力後に送信できるため便利ですが、送信前の確認を省くと、入力漏れや区分の間違いに気づきにくくなります。
- 国内FXが「先物取引に係る雑所得等」に入力されているか
- 給与所得を源泉徴収票どおりに入力しているか
- 控除証明書の内容を入力し忘れていないか
- 複数のFX会社の年間損益報告書を確認したか
- 損失繰越が関係する場合、必要な書類や手続きを確認したか
- 送信前の確認画面やPDFで金額を見直したか
- 送信後の控えや受付結果を保存したか
「先物取引に係る雑所得等」に反映されているか確認する
入力後は、確認画面や作成されたPDFで、国内FXの金額が「先物取引に係る雑所得等」として反映されているか確認します。
ここで給与所得や雑所得の別項目に誤って入っていないか、年間損益報告書と照らし合わせて見直してください。
給与・控除・FX損益の入力漏れを確認する
FXの入力場所に集中していると、給与所得や控除の入力漏れに気づきにくいことがあります。
源泉徴収票、生命保険料控除証明書、社会保険料、医療費控除、寄附金控除など、自分に関係する項目を確認しましょう。
ただし、控除の適用可否は個別事情によって異なります。迷う場合は、国税庁の説明や税務署で確認してください。
送信後の控え・PDF・受付結果を保存する
e-Taxで送信した後は、申告データ、PDF、受付結果などを保存しておくことが重要です。
翌年以降に損失繰越を確認する場合や、過去の申告内容を見直す場合にも、申告書の控えが必要になることがあります。
また、申告後に取引リスクも見直したい方は、申告後に取引リスクも見直したい方はこちらも参考にしてください。
よくある質問(FAQ)
国内FXと海外FXは同じ場所に入力しますか?
この記事では国内FXを対象にしています。海外FXは税務上の扱いが異なる可能性があるため、同じ場所に入力すると断定せず、国税庁の最新情報や税務署、税理士に確認してください。
損失だけでもe-Taxで入力した方がよいですか?
損失繰越控除を検討する場合は、一定の申告手続きが関係します。適用可否や必要書類は、国税庁のタックスアンサーや税務署で確認してください。
複数のFX会社を使っている場合はどうしますか?
各社の年間損益報告書を取得し、入力漏れがないように確認します。具体的な合算や入力方法は、各社の報告書の書式と国税庁の作成コーナーの案内に沿って確認してください。
年間損益報告書のどの欄を見ればよいか分かりません。
欄名や集計方法はFX会社ごとに異なります。各FX会社の年間損益報告書の説明ページやサポートを確認し、国税庁の入力画面と照らし合わせて判断してください。
スマホだけでも申告できますか?
国税庁はスマホ申告に関する案内を出していますが、対応範囲や画面は年度によって変わる可能性があります。利用前に国税庁の確定申告書等作成コーナーで最新情報を確認してください。
まとめ
この記事では、e-Taxで国内FXの確定申告をするときの入力場所について解説しました。
- 国内FXは「先物取引」を選ぶ
国税庁FAQでは、FXによる収入は「申告する所得の選択等」画面で「先物取引」を選ぶと案内されています。
- 入力先は「先物取引に係る雑所得等」
「FX」という項目名で探すのではなく、税務上の区分名で探すと迷いにくくなります。
- 年間損益報告書をもとに入力する
FX会社ごとに書式が異なるため、各社の報告書と作成コーナーの案内を照らし合わせて確認しましょう。
- 損失や繰越控除は公式情報を確認する
損失がある場合や繰越控除を検討する場合は、国税庁のタックスアンサーや税務署、税理士への確認が重要です。
- 計算機は損益理解の補助として使う
利益損失計算機は損益の仕組みを理解する補助にはなりますが、申告書作成コーナーの正式入力の代替ではありません。
国内FXの確定申告では、まず「先物取引」「先物取引に係る雑所得等」という項目名を押さえることが大切です。そのうえで、年間損益報告書、給与所得、控除、送信前の確認を順番に整理すると、e-Taxの入力で迷いにくくなります。
※本記事はFXおよび確定申告に関する一般的な情報共有を目的としており、特定の投資判断や個別の税務判断を推奨するものではありません。FX取引には為替変動による損失リスクがあり、元本を超える損失が発生する可能性もあります。税務上の扱いは個別の状況によって異なる場合があるため、必要に応じて国税庁の最新情報、税務署、税理士などに確認してください。








