勝率は何回で分かる?トレード回数と勝率のブレ(信頼区間)を体験

20回のトレードで勝率65%を記録しても、それが実力なのか運なのかは、回数が少ないうちは見分けられません。このページでは、同じ実力の100人の勝率がどれだけ散らばるか、自分の記録から本当の勝率がどの範囲にありそうか(信頼区間)を、取引回数を動かして確かめます。

シミュレーターを読み込んでいます…

記録上の勝率のぶれの計算式

1回ごとに本当の勝率pで勝ち、結果が互いに独立だとすると、n回の取引での勝ち数は二項分布にしたがいます。記録上の勝率(勝ち数÷n)の平均はpで、ぶれの大きさ(標準誤差)は次の式で表されます。

標準誤差 = √( p ×(1 − p)÷ n )

回数nが大きいとき、記録上の勝率はおよそ正規分布になり、約95%の確率で「p ± 1.96 × 標準誤差」の範囲に入ります(正規近似)。ぶれの幅は回数の平方根に反比例するので、幅を半分にするには回数を4倍にする必要があります。

本当の勝率50%の人の、記録上の勝率の範囲

取引回数約95%が入る範囲ぶれの幅
20回28.1%~71.9%±21.9pt
50回36.1%~63.9%±13.9pt
100回40.2%~59.8%±9.8pt
200回43.1%~56.9%±6.9pt
500回45.6%~54.4%±4.4pt
1,000回46.9%~53.1%±3.1pt

本当の勝率が50%でも、20回の記録では30%台から70%近くまで、ごくふつうに散らばります。実際、20回で勝率60%以上(12勝以上)になる確率は約25%です。100回まで増やしても、勝率60%以上になる確率はまだ約2.8%残ります。ぶれの幅を±5ポイントにおさえるには約385回、±3ポイントなら約1,068回の取引が必要です(本当の勝率50%の場合。勝率が50%から離れるほど、必要な回数は少し減ります)。

自分の記録から本当の勝率を推定する(信頼区間)

逆に、記録した勝率から本当の勝率の範囲を推定するのが信頼区間です。このページのツールでは、回数が少ないときや勝率が0%・100%に近いときにも使いやすい Wilson(ウィルソン)の方法で95%信頼区間を計算し、参考として正規近似(記録上の勝率 ± 1.96 × 標準誤差)の区間も表示しています。

たとえば20回中13勝(勝率65%)の記録では、95%信頼区間は43.3%~81.9%です。50%が範囲に入っているので、「コイン投げと同じ実力」の可能性を否定できません。同じ65%でも200回中130勝なら、区間は58.2%~71.3%まで狭くなります。トレード日誌で記録を続けるときは、勝率とあわせて取引回数を必ず確認することが大切です。

勝率が高いことと、利益が出ることは別の問題です。勝率が高くても、1回の損失が利益より大きければ全体では損になります。損益の見通しは、勝率と平均の利益・損失を組み合わせた期待値で考えます。

このページの前提(単純化していること)

  • 1回ごとの勝つ確率が一定で、取引どうしの結果は独立としています。実際の相場では、相場の状況によって勝ちやすさが変わったり、連続した取引の結果に関係があったりします。
  • 勝ち・負けの2通りだけを扱い、引き分け(建値決済)や損益の大きさは考えていません。
  • 「約95%の範囲」「必要な回数」は正規近似、STEP 1 の確率は二項分布の正確な計算、STEP 3 の信頼区間は Wilson の方法です。
  • シミュレーションの結果は乱数によるもので、将来の成績を示すものではありません。

よくある質問

勝率を知るには、最低何回の記録があればよいですか?
どれだけの精度が欲しいかで決まります。本当の勝率50%の場合、ぶれを±10ポイントにするには約97回、±5ポイントなら約385回です。数十回の記録では、勝率の差が10ポイント以上あっても偶然で説明できることが多いと考えておくのが安全です。
成績のよい人をまねすれば勝率は上がりますか?
STEP 2 のように、全員が同じ実力でも記録上の勝率には大きな差が出ます。回数の少ない記録で上位にいる人は、実力よりも運で上位にいる可能性があります。記録を見るときは、回数・期間・損益の大きさまで合わせて確認する必要があります。

関連する実験・ツール

このページは、確率・期待値・ランダム性を理解するための学習用です。シミュレーションの結果は乱数によるもので、実行するたびに変わり、将来の結果を示すものではありません。特定の取引方法・金融商品をすすめるものではありません。

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