分散投資と相関係数|2つの資産を組み合わせると値動きはどう変わる?

2つの資産を組み合わせたときの値動きの大きさ(リスク)は、それぞれの値動きの大きさだけでなく、2つがどれくらい同じ方向に動くか(相関係数)で変わります。このページでは、架空の資産A・Bのσと相関係数を動かし、配分ごとのリスクの曲線と、乱数で作った値動きの散布図で確かめます。

シミュレーターを読み込んでいます…

しくみ:組み合わせのσの公式

ここでは「リスク」を、一定期間の値動き(リターン)の標準偏差σで表します。資産Aを割合w、資産Bを割合1−wで持つとき、組み合わせ(ポートフォリオ)の標準偏差σpは次の式で計算できます。

σp = √(w²σA² +(1−w)²σB² + 2w(1−w)ρσAσB)

ρ(ロー)は相関係数で、−1~+1の値をとります。+1は2つがまったく同じ方向に同じ割合で動く状態、0は動きに直線的な関係がない状態、−1は正反対に動く状態です。ρ=+1のときだけσpはσAとσBを割合で平均した値になり、ρが+1より小さいと、AとBを両方持つ配分では必ずそれより小さくなります。この差が「分散の効果」です。

σpが最も小さくなるAの割合は、式を微分して求められます(このページでは空売りをしない0~100%の範囲に制限しています)。

最小になるAの割合 =(σB² − ρσAσB)÷(σA² + σB² − 2ρσAσB)

表:σ20%どうしを半分ずつ持った場合

相関係数ρ半分ずつのσ20%からの下がり幅
+120.0%0%
+0.517.3%約13%
014.1%約29%
−0.510.0%50%
−10.0%100%

相関が0でも、σは20%から約14.1%(20% ÷ √2)に下がります。相関が低いほど打ち消し合いが大きくなり、−1では理論上ぶれが完全になくなります。

σが違う2つの場合

σA=10%、σB=20%、ρ=0.2(STEP 2の最初の設定)では、半分ずつ持ったときのσは約12.0%です。σが最も小さくなるのはAを約85.7%持つ配分で、σは約9.6%になり、σの小さいA単独(10%)よりも下がります。相関が0なら、Aを80%持つ配分で約8.9%まで下がります。

前提(単純化していること)

A・Bは特定の商品ではなく、σと相関係数だけで決まる架空の資産です。このページは値動きの大きさだけを扱い、期待されるリターン(平均的な増え方)や手数料・コストは考えていません。どの配分がよいかは目的によって変わるため、特定の配分や商品をすすめるものではありません。

計算では、σと相関係数が一定で、値動きが正規分布に従うと仮定しています。実際の相関係数は時期によって変わることがあり、過去に低かった相関が、大きな相場変動のときに高まる場合もあります。散布図の点は乱数で作っているので、点が少ないうちは、点から計算した相関が設定値からずれることもあります。値動きのばらつきの読み方は標準偏差と正規分布のページで、上下動が長期の資産にどう影響するかはレバレッジの減価のページで扱っています。

よくある質問

相関係数が0なら、2つの資産はまったく無関係ですか?
相関係数は「直線的な関係」の強さだけを表します。0でも、片方が大きく動いたときだけもう片方も動く、といった直線的でない関係が隠れていることはあります。また、短い期間の点から計算した相関は偶然でも大きくぶれます。
資産の数を増やすと、リスクはどこまでも下がりますか?
互いの相関が0なら、同じσの資産をn個均等に持つとσは1/√nに下がっていきます。しかし相関が正の場合は、どれだけ数を増やしても、全体に共通する動きの分だけリスクが残ります。何個に分けるかより、どれだけ違う動きをするかが効いてきます。

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このページは、確率・期待値・ランダム性を理解するための学習用です。シミュレーションの結果は乱数によるもので、実行するたびに変わり、将来の結果を示すものではありません。特定の取引方法・金融商品をすすめるものではありません。

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